« July 2006 | Main

拾ったカワラヒワ

 先日のお昼過ぎ、職場のあるビルの前に小鳥が落ちていました。見ると微かに動いています。「鳥インフルエンザ」のことが一瞬頭をよぎりましたが、迷わず拾い上げてしまいました。まあ、あとでちゃんと手を洗おう。
 野鳥をこんなに身近に見られるなんて、と本来ならばうれしいチャンスのはずなのですが、何しろ初めての体験で、そもそもカワラヒワ?それとも篭脱け?どこか怪我しているのかしら?お医者様に診てもらったほうが良いのかしら、このまま弱ってしまったらどうしよう、と放鳥に至るまでは気が気ではありませんでした。
 ええ、最終的にはその日のうちに無事に放鳥できました。電話で親身に対応してくださった都の鳥獣保護係の方には感謝です。
Dvc10052_20070122
 最初、拾い上げた時、私の指をしっかり掴みました。野鳥なのに、、でも弱っているときはそうなのかしら。カワラヒワに見えます。怖がらせないよう鳥がついた手を懐にいれて、まずは落ち着かせるためにと会社の健康管理質へ。適当な空き箱と何かしら栄養剤みたいなもの、と期待してのことですが、後者は残念ながら無し。スタッフの方が空き箱の底にティッシュを敷き、紙コップを切断して水のみ場を、作ってくださいました。それから割り箸を止まり木に、、これは鳥が私の指を懸命にしっかり掴んで離そうとしなかったので、代わりに止まれる所をと。
 指先を鳥に近づけるとくちばしを大きく開けます。指に水をつけてたらしてやると飲みます。ん?ヒトを怖がらない?
 また鳥を箱に移すときに、びっくりして飛んだのですが、その飛び方といったら、ふらふらと情けない飛び方。どこか外から見えない部分を傷めているのかしら。

 箱に入れたまま自分の席で、今度は砂糖水を与えてみます。栄養飲料が良いという話も聞いていたので、後で近くのコンビニに買いに行き少々与えました。
 このまま元気になってくれれば良いけど、素人判断では不安。関係しそうな団体に電話で相談。「カワラヒワなら翼に黄色い斑点があります。」「翼の下ではありません。」「ヒナも同じです。それに今はヒナを育てる時期ではないのでヒナはいません。」「ヒトを怖がらないのなら篭脱けの可能性もあります。」
 さすが専門家。一方こちらは、日ごろバードウォッチングに親しんでいるとはいえ、生きている鳥を拾うなんて初めての経験。確かに翼には黄色い斑点は見えない。でも顔はやっぱりカワラヒワ。よく見ると重なった翼の、重なりの下の翼に黄色が。でつい、「黄色い斑点はありませんが、あ、翼の下に黄色が」なんて言ってしまいました。また羽は幼鳥のものではなかったのですが、指にしがみつくような行動や、えさをねだるようなしぐさから「幼鳥のような」と言ってしまって、上のような返答をいただくことに。
 日ごろからこの私のような頓珍漢な問い合わせに苦労されているんですね。 都の鳥獣保護係の電話番号を教えていただく。

 鳥は相変わらず箱の中であまり動きません。うずくまっている感じでもありませんが、ふたを開けてもそのままです。砂糖水は嘴に近づけると飲みます。
 都の鳥獣保護係に連絡して事情を話すと、篭脱けだと「警察」の管轄になるとのことだったので、まずは野鳥と言う仮定で話を進めることに。それに先ほどのふらふらした飛び方が気になってお医者様に診ていただきたかったので。篭脱けかどうかはそこで相談すればよいと考えました。
 係りの方が職場から近いところで、野鳥を見てくださる病院を探して連絡を取って下さり、病院の場所をFAXでいただくことに。

 連絡を待っている間、鳥のほうも砂糖水やポカリ○を多少飲んで一段落。しばらくすると箱の中で動きが。ふたを少し開けると、なんと出ようとしているではありませんか。ひょっとしたら、、これなら放せるかな。
 ビルを出ると午後3時、冬の日差しは弱く、空気が冷たい。本当にこんな中、放して良いのか。近くの公園を思い定めていましたが、そのとき、ビル前の植え込みの間をカワラヒワの群れが抜けていきました。「えっ」「お前、どうする?」と間近の陽だまりの中でふたを開けると、開いたその瞬間に鳥は近くの立ち木のてっぺんに一直線。先ほどのふらふら飛びとはぜんぜん違います。飛び立つときの小さな力の感触だけが私の手の中に残りました。

 鳥獣保護係の方には顛末を説明し、お礼を言い、病院にはキャンセルの連絡をお願いしました。

 ・・・さて、事が終わるとやっといろいろと落ち着いて考える余裕ができます。一番残念だったのは、写真をちゃんと撮ればよかったかなと。鳥がまだぼんやりしているときに明るいところで特に翼の部分をしっかり撮れば良かった。
 それから意外に思ったのは、カワラヒワ、愛らしい顔をしていました。普段双眼鏡や望遠鏡で覗いているときには鈴のような愛らしい鳴き声と翼を広げたときの美しい黄色が印象的ですが、顔はちょっと怖く見えます。でも間近で見るカワラヒワはくりくりお目目の愛くるしいお顔でした。
 また翼のたたみ方によっては黄色い斑点が目立たない場合もあるようですね。こんな写真がありました。↓
http://birdgraphic.blog72.fc2.com/blog-category-29.html

| | Comments (163) | TrackBack (0)

« July 2006 | Main